ケニア山の標高1,500m以上にあるケニアコーヒーの主産地は、ヨーロッパの夏より暑くなることはなく、最適な気候であるヨーロッパの春よりも涼しくなることはまずありません。
平均気温は19℃ほどで適度な降雨量と、生育に必要なミネラルと有機物を含む赤色火山性の土壌に覆われ、コーヒー栽培に最適な環境にあります。
この地にある約500軒を超える小規模農家から集められたコーヒーチェリーは、コフィナ ミルで水洗処理により精選され、伝統的なアフリカンベッドとよばれる棚で2週間かけて天日干し、ケニア独特の青々とした生豆となります。
ケニアでは生産者の出資により世界で最初にコーヒー研究機関が作られ、栽培、加工、マーケティングの向上に取り組んでおり、傘下の「ケニアコーヒーカレッジ」では、生産者が最先端の栽培技術を学べる場が提供されています。
収穫期以外では、コーヒーマネジメントサービス(CMS)と呼ばれる農業専門知識を持った技術者が、農家を定期的に訪問し、コーヒーの品質の向上を支えています。
またケニア農業省の団体であるコーヒー局がコーヒー業界全体を監督し、世界のマーケットへの販売ルートであるオークションによる取引や、エージェントによる売買契約を管理し、契約ごとの品質、価値を検査、分析したあとに契約を批准してから輸出されます。
こういった組織的な取り組みにより、毎年ケニアからは確かなスペシャリティコーヒーが生み出されています。
ケニア産の生豆は重さや形の均一性により7つのグレードに分けられます。
その最上級グレードが「AA」です。
さらに抽出されたコーヒーの格付けも7つのグレードに分けられ、最上級グレードは「Fine」次に「Fair」です。